移行とは、UniFiデバイスをあるホストデバイスから別のホストデバイスに移動させることです。次のような場合に有用です。

  • UniFi OSコンソールを同じモデルの新しいものと交換する場合。
  • UniFi OSコンソールを異なるモデルにアップグレードする場合(例:UDMからUDM Pro)。
  • デバイスを専用のUniFi OSコンソールにオフロードする場合(例:カメラをCloud KeyやUDMからUNVRへと移行)。
  • セルフホスト型NetworkアプリケーションからUniFi OSコンソールに移行する場合。

注記:異なるホストで複数のアプリケーションをセットアップするためのステージングファイルとして使用するためのものではありません。


バックアップのタイプ

UniFi OSバックアップ

UniFi OSバックアップファイルには、UniFi OSコンソール、ユーザー、アプリケーション、デバイス設定などを含めたシステム全体の構成が含まれます。リモートアクセスが有効になっている場合、UniFi OS Cloudバックアップはデフォルトで毎週作成されます。また、いつでも、クラウドバックアップを追加作成したり、ローカライズされたバックアップをダウンロードすることもできます。

UniFi OSのバックアップは、次のような場合に有用です。

  • ネットワークを変更した後、以前のシステム構成に戻す場合。
  • すべてのアプリケーション を、元のモデルと同じモデルの 新しいUniFi OSコンソールに移行する場合。

注記:バックアップには、プロテクトカメラの録画映像など、HDDに保存されているデータは 含まれません

アプリケーションのバックアップ

各UniFiアプリケーションでは、設定のバックアップとエクスポートをすることができます。アプリケーションのバックアップには、それぞれのアプリケーションに固有の設定やデバイスの構成が含まれます。

アプリケーションのバックアップは、次のような場合に有用です。

  • 他のアプリケーションに影響を与えることなく、以前のアプリケーション設定を復元したい場合。
  • セルフホスト型NetworkアプリケーションをUniFi OSコンソールに移行する場合。
  • 2つの異なるUniFi OS Consoleモデル間でデバイスを移行したい場合。
  • セルフホスト型Networkアプリケーションをバックアップする必要がある場合。

注記:バックアップには、プロテクトカメラの録画映像など、HDDに保存されているデータは 含まれません


UniFi OSコンソールの移行

UniFiのOSのバックアップでは、万が一、使用しているコンソールを 同じモデル のコンソールに交換する必要が生じた場合でも、システム構成を復元することができます。

そのためには、以下を実行します。

  1. まず、クラウドバックアップが既に生成されているか、ローカルバックアップがダウンロードされていることを確認します。どちらもない場合は、UniFi OS設定(UniFi OS Settings) から行ってください。
  2. 旧式のUniFi OSコンソールを新しいUniFi OSコンソールに置き換えます。その他のネットワーク接続は変更しないでください。
  3. バックアップファイルを使用して、新しいUniFi OSコンソールでシステム構成を復元します。復元は、初期設定時、または初期設定後はUniFi OS設定から行うことができます。

注記:現在、UniFi OSのバックアップを使用してクロスコンソール移行を行うことはできませんが、将来のアップデートにはこの機能が追加される予定です。

2つの異なるコンソールモデル間で移行する場合、それぞれのアプリケーションの設定をそれぞれのバックアップで復元する必要があります。ただし、これらのファイルにはUniFi OSのユーザーや設定は含まれないので注意が必要です。

移行時の設定バックアップの使用に関する詳細な情報については、以下を参照してください。


UniFi Networkを移行する

移行する前に、Networkアプリケーションの システム設定(System Settings) にある デバイス認証情報(Device Authentication Credentials) を確認することを推奨します。移行に失敗した場合には、これらの情報を導入したデバイスの復元に使用することができます。

標準移行

この移行は、すべてのデバイスが同じレイヤー2ネットワーク上にある場合(すべてのデバイスが管理アプリケーションのホストデバイスと同じネットワーク/VLAN上にある場合)に使用されます。

注記:ホームユーザーで、1つの場所からデバイスを管理しており、set-informコマンドや他の高度なレイヤー 3導入メソッドを使用していない場合、この方法が最も適していると考えられます。

  1. 元のNetworkアプリケーションの システム設定(System Settings) から、必要なバックアップファイル(*.unf)をダウンロードします。
  2. 新しいNetworkアプリケーションが最新であることを確認します。バックアップを、古いバージョンのアプリケーションを復元するために使用することはできません。
  3. 旧式のUniFi OSコンソールを新しいUniFi OSコンソールに置き換えます。その他のネットワーク接続は変更しないでください。
  4. Networkアプリケーションの システム設定(System Settings) で、バックアップファイルを復元します。
  5. 新しいアプリケーションで、すべてのデバイスがオンラインとして表示されることを確認します。表示されない場合、レイヤー3導入か工場リセットを実行して、デバイスを新しいNetworkアプリケーションに再度導入します。

依然としてデバイスが 他ユーザーが管理(Managed by Other) として表示される場合は、そのデバイスをクリックしてプロパティパネルを開き、(元のNetworkアプリケーションのホストデバイスからの)デバイス認証 情報(Device Authentication Credentials) を使用して 高度な導入(Advanced Adoption) を実行します。

レイヤー3デバイスを管理するアプリケーションを移行する

この方法は、レイヤー3のデバイス導入(デバイスがアプリケーションのホストデバイスと異なるネットワーク/VLAN上にある場合)を行ったユーザー用です。ゲートウェイでもないNetworkアプリケーションホストに移行する場合にも有用な場合があります。

  1. 元のNetworkアプリケーションの システム設定(System Settings) から、必要なバックアップファイル(*.unf)をダウンロードします。
  2. 元のNetworkアプリケーションのホストデバイス上にある 通知ホストの上書き(Override Inform Host) フィールドを有効にし、新しいホストデバイスのIPアドレスを入力します。これにより、管理されるために、デバイスが接続を確立すべき場所が示されます。入力後は、古いアプリケーションのすべてのデバイスが 他ユーザーが管理(Managed by Other) として表示されるはずです。
    • 注記:Cloudコンソールに移行する場合、Cloudコンソールのダッシュボードから Inform URL をコピーすることができます。最初の http:// を最後の 8080/inform を削除する必要があるので注意してください。
  3. 新しいNetworkアプリケーションが最新であることを確認します。バックアップを、古いバージョンのアプリケーションを復元するために使用することはできません。
  4. Networkアプリケーションの システム設定(System Settings) で、バックアップファイルを復元します。
  5. 新しいアプリケーションで、すべてのデバイスがオンラインとして表示されることを確認します。表示されない場合、レイヤー3導入か工場リセットを実行して、デバイスを新しいネットワークアプリケーションに再度導入します。

依然としてデバイスが 他ユーザーが管理(Managed by Other) として表示される場合は、そのデバイスをクリックしてプロパティパネルを開き、(元のNetworkアプリケーションのホストデバイスからの)デバイス認証情報(Device Authentication Credentials) を使用して 高度な導入(Advanced Adoption) を実行します。

マルチサイトホストから個々のサイトをエクスポートする

一部のNetworkアプリケーションホスト(Cloud Key、Cloudコンソール、セルフホスト型Networkアプリケーションなど)は、複数のサイトを管理することができます。サイトをエクスポートすることでより、特定のサイトをマルチサイトホストから別のサイトに移行することができます。そのためには、以下を実行します。

  1. Networkアプリケーションの システム設定(System Settings) にある サイトのエクスポート(Export Site) をクリックして、ガイド付きのステップバイステップ手順に従います。
  2. 新しいNetworkアプリケーションに移行するデバイスを選択します。
  3. 新しいホストの 通知URL(Inform URL) を入力します。これにより、管理されるために、デバイスが接続を確立すべき場所が示されます。入力後は、新しいネットワークアプリケーション内で、古いアプリケーションのすべてのデバイスが 他ユーザーが管理(Managed by Other) として表示されるはずです。
    • 注記:Cloudコンソールに移行する場合、Cloudコンソールのダッシュボードから Inform URL をコピーすることができます。最初の http:// を最後の 8080/inform を削除する必要があるので注意してください。
  4. 新しいNetworkアプリケーションに移動して、ダッシュボードの左上にあるサイト切り替えエリアから Import Site(サイトのインポート) を選択します。
    • 注記システム設定(System Settings) で、マルチサイト管理(Multi-Site Management) を有効にする必要がある場合があります。
  5. 新しいアプリケーションで、すべてのデバイスがオンラインとして表示されることを確認します。表示されない場合、レイヤー3導入か工場リセットを実行して、デバイスを新しいネットワークアプリケーションに再度導入します。

依然としてデバイスが 他ユーザーが管理(Managed by Other) として表示される場合は、そのデバイスをクリックしてプロパティパネルを開き、(元のNetworkアプリケーションのホストデバイスからの) デバイス認証情報(Device Authentication Credentials) を使用して 高度な導入(Advanced Adoption) を実行します。


UniFi Protectを移行する

移行前に、Export Clips(クリップのエクスポート) 機能を使用して、映像を保存しておくことを推奨します。HDDを移行する手順を提供していますが、RAIDアレイのアーキテクチャには微妙な差異があることから、この手順は公式にはサポートされていません。

標準移行

  1. 元のProtectアプリケーションの設定から、必要なバックアップファイル(*.zip)をダウンロードします。
  2. 新しいProtectアプリケーションが最新であることを確認します。バックアップは、古いアプリケーションのファームウェアを復元するために使用することはできません。
  3. 旧式のUniFi OSコンソールを新しいUniFi OSコンソールに置き換えます。その他のカメラ接続は変更しないでください。
  4. Protectアプリケーションの設定で、バックアップファイルを復元します。

HDDの移行

HDDへの完全な移行は公式にはサポートされていません。しかしながら、新しいコンソールでドライブの取り出し/取り付けを行う際に、一貫した順序を確保してRAIDアレイを維持することで、移行を成功させているユーザーもいます。

注記:これは、両方のUniFi OSコンソールが同じモデルである場合のみ可能です。

  1. 旧コンソールからHDDを取り出します。各HDDどのベイに設置されたかを記録しますが、新しいコンソールにはまだ取り付けないでください
  2. 新しいコンソールの電源を入れ、初期設定ウィザードを完了させます。初期設定中は、Protectアプリケーションやクラウドバックアップを復元しないでください
  3. 新しいコンソールとそのProtectアプリケーションを、元のコンソールと 同じか新しいバージョンに アップグレードします。
  4. 新しいコンソールをシャットダウンし、元のコンソールと同じベイ にHDDを設置します。
  5. 新しいコンソールの電源を入れ直します。Protectアプリケーションが、現在の設定のままで起動し、エクスポートされたすべての映像にアクセスできるようになるはずです。